今さら聞けない!完全データの作り方ver.01
こんにちは! 大阪本社でデザイナーを担当しております、コニこと小西です。
世の中にはデザイナーならでは、デザイナーをやっていないと実感しにくい
ややこしいコト、困ったコト、誰か助けてぇ…なコトが色々あると思います。
わたしのデザイナー生活で培ったあるあるが、
現代の悩めるデザイナーの皆さんへの一助になれば幸いです。
さて、今日は、今さら聞けない【完全データ(Ver. 01) 】についてお送りしようと思います^o^
数々の修正を繰り返し、もぎ取った校了、ようやく印刷会社さんへ入稿できそう!
そんなあなた、(入稿前に)是非ご一読ください!!!(後悔はさせませんよ〜)
そもそも完全データって?
つまり
『完全データ』とは、印刷所で『出力するデータを修正をする必要がない、完成された印刷・加工が可能なデータ』を指します。
この完全データには、完全データたりうる必須のポイントがあります。
修正を重ね、ようやくお客さまから校了を頂いて、印刷所に入稿までしたデータも(これじゃ印刷できません、と)手元に戻ってくることになり、
最悪の場合、納期に間に合わなくなる…なんてことも。
そんなことにならない為に出来る限り、
早く・安く・キレイに入稿先の規定に則った『完全データ』を
しっかり作成しておきたいものです。
では、「入稿先の規定に則った完全データ」を作る為にチェックすべきポイントはどこか??
今回は完全データ作りの基本、今さら聞けない5つの必須チェックポイントをご紹介致します!
[1]入稿先の「入稿ガイド」(完全データの規定)を読む
商業デザイナーとして働いてもう3年。印刷会社さんへ入稿するデータなんて簡単ですよ(笑)
という慢心が命取りです。
一口に「入稿データ」と言っても、入稿する先によっては意外と違いがあるものなのです。
なるべく、各印刷所の「データ作成について」「入稿ガイド」をご一読されることをおすすめします。
「データ作成について」は読んだ。
「入稿ガイド」も読んだ。
その上で、よく忘れてしまいがちな、4つの必須チェックポイントをご紹介します。
[2]トンボ・塗り足し
【トンボ(またの名をトリムマーク)】
『印刷範囲や断裁ライン、加工の位置を示す目印』です。
これがないと、断裁位置がわからない為、印刷もできません。
方法 : 仕上がりサイズの枠を選択”「オブジェクト > トリムマーク」を選択で完了
【塗り足し】
データを作成する際に、仕上がりサイズより上下左右3mm多く絵柄を作成しておきます。
この塗り足しがないと、断裁がズレた場合に白(紙の色)が出てしまいます。
せっかくのデザインも残念なことになってしまうのでご注意を!
[3]フォント(アウトライン化)
『フォント=書体データ』を指します。
お客様が作成時に使用されたフォントが、印刷所のパソコンにもあるとは限りません。
同じフォントがない場合、
データ上では勝手に他のフォントに置き換えられてしまいます。
(かっこいい太いゴシック体を選んで入稿していたのに、細くて綺麗な明朝体になってしまったりするのです…)
そうしたトラブルを防ぐ為に、文字を図形化してしまう「文字のアウトライン化」が必要です。
方法 : ロックをすべて解除(⌘+2)し、すべてを選択(⌘+A)
→「書体 > 文字のアウトライン化」を選択
→「書式 > フォント検索」でフォント名が何も表示されなければ完了
[4]画像の配置(リンクと埋め込み)
作成時に画像データ(psd、jpeg、png、eps 等)を使用されている方は、
このチェックが必ず必要です。
画像の配置方法には、大きく『リンク形式』『埋め込み形式』の2つがあります。
ー 『リンク形式』で画像配置
方法1 : 「ファイル > 配置」から画像を選択”「リンク」をチェック
方法2 : AIファイル上へ画像をドラッグして配置
ご入稿時には、必ず使用している画像データを
AIファイルと同じフォルダ内(同じ階層)にお入れください。
画像データが一緒に入っていない場合、
弊社では画像が表示されず、印刷ができなくなってしまいます。
ー 『埋め込み形式』で画像配置
方法1 : 「ファイル > 配置」から画像を選択
→「リンク」のチェックをオフにしておく
方法2 : 画像を選択”リンクオプション(右上▼マーク)をクリック
→「画像を埋め込み」を選択
埋め込み配置の場合は、画像を同じフォルダに入れる必要がありません!安心ですね。
※ただし、埋め込み配置はリンク配置に比べるとデータが重くなる傾向にありますのでご注意下さい!
[5]保存形式
保存時には、使用しているアプリの保存形式(バージョン)を必ず確認してご入稿ください。
例えば、印刷所によっては「Illustrator CS6」以上で保存されたデータは、
確認・印刷できない場合がございます。
(ちなみに弊社でも印刷させて頂いているのですが、印刷対応可能なバージョンは「Illustrator CS6」です。)
以上が、印刷所に入稿する、必須チェックポイント基礎の5つです。
印刷所への入稿後、スムーズに印刷いただく為に、我々デザイナーも知識と経験を増やしていきたいものです!
さて次回は、完全データ必須ポイント(Ver. 02)をお送り致します。
ソレを知っていたら「印刷所さんから愛されるデザイナー」になれるかも?
どうぞお楽しみに~
この記事を書いた人

大阪芸術大学デザイン学科にてグラフィックデザインを学び、企画デザイン1期生として入社。
チラシ、パンフレット、名刺など販促デザインを中心に手がけ、現在3年目に突入。
好きなものはネコとフライドポテト。手探りながらも、日々奮闘中!
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神戸市 中小企業柱巻広告デザインコンペ2016 最優秀賞受賞
今日もお仕事がんばりましょー!今日のやる気がでる一言はコレ!
儲かりアドバイザー上野健二